補聴器は「まだ早い」?店頭のポスターを見たお客様の一言から考えたこと
店内に掲示しているシグニア補聴器のポスターを見たお客様から、先日こんな言葉をいただきました。
「なんだかアクティブな感じがするね」
「もっと若いうちから補聴器を着けてもいいんだ、と思った」
そして、
「補聴器を着けるって、そんなにネガティブなことじゃないんですね」
何気ない会話だったのですが、補聴器に携わる私たちにとって、とても印象に残る言葉でした。

このポスターに書かれているのは、
「補聴器を使う。
老いたからじゃなくて、
若々しくあり続けるため。」
というメッセージです。
改めて眺めてみると、確かに一般的な「補聴器」のイメージとは少し違います。
「補聴器=かなり高齢になってから」というイメージ
日本の補聴器の広告では、ご高齢の方がご家族やお孫さんと会話を楽しんでいる、といったイメージもよく見かけます。
もちろん、家族との会話を楽しむことは補聴器の大切な役割の一つです。
一方で、今回のシグニアのポスターに描かれているのは、
仕事をしたり、
友人と出掛けたり、
趣味を楽しんだり、
年齢を重ねても、いきいきと自分らしく生活している人たちです。
補聴器を、
「聞こえなくなってしまったから仕方なく着けるもの」
ではなく、
「これからの生活をもっと楽しむために使うもの」
として表現しているように感じます。
お客様がこのポスターを見て「アクティブな感じがする」とおっしゃったのも、そこなのかもしれません。
「まだ補聴器を着ける年齢じゃない」と思っていませんか?
補聴器のご相談をしていると、
「まだ補聴器をするほどじゃない」
「もう少し聞こえなくなってから考えます」
「補聴器を着けると、急に年を取ったような気がして……」
というお話を伺うことがあります。
でも、補聴器を使い始めるタイミングは、何歳になったら、という年齢だけで決めるものではありません。
シグニアがJapanTrak 2022をもとに紹介しているデータでは、補聴器を使用している方の
51%が「もっと早く補聴器を使用していればよかった」と回答しています。
ポスターの下にも、大きく「51%」と書かれています。
テレビの音量が以前より大きくなった。
何人かで話していると、言葉を聞き取りにくい。
聞き返すことが増えてきた。
会議や集まりで、話についていきにくい。
こうしたことが気になり始めたときが、自分の「聞こえ」を一度確認してみるタイミングなのかもしれません。
※急な聞こえの変化や耳鳴り、耳の痛みなどがある場合には、まず耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。
海外と日本では補聴器のイメージも違う?
今回のお客様との会話から、私自身も「海外では補聴器は日本より前向きに受け入れられているのだろうか?」と考えました。
実際、JapanTrak 2022を紹介したシグニアの資料では、日本の難聴者における補聴器所有率は15.2%。一方、イギリス52.8%、ドイツ41.1%、フランス45.7%、デンマーク55.4%など、日本より高い国があります。
ただし、これは単純に「海外の人の方が補聴器を肯定的に考えているから」と言い切れるものではありません。
医療制度や福祉制度、補聴器の販売制度、費用負担、文化など、さまざまな違いがあります。
それでも、
「補聴器=老いの象徴」ではなく、日々のコミュニケーションや仕事、趣味を快適にするための道具
という考え方は、日本でもこれからもっと広がっていっていいのではないかと思います。
メガネと同じように、
必要なら生活を助けてくれる道具
私たちは、見えにくくなればメガネを使います。
遠くが見づらければメガネを掛け、手元が見づらくなれば老眼鏡や遠近両用メガネを使います。
そのことを「負けた」と考える方は、あまりいらっしゃらないと思います。
補聴器も、少し似ています。
聞こえを補うことで、
家族との会話、
友人との食事、
テレビ、
仕事、
会議、
趣味や旅行など、
今まで通り楽しみたい生活を支えてくれる道具の一つです。
もちろん、すべての方にすぐ補聴器が必要というわけではありません。
だからこそ、
「必要になったら買う」ではなく、まず自分の聞こえを知ってみる。
それくらいの気持ちでいいのではないでしょうか。
補聴器は、購入を決める前に試すことができます
補聴器は店頭で数分聞いただけでは、実際の生活でどのくらい役に立つのか分かりにくいものです。
そのため当店では、聞こえについてお話を伺い、必要に応じてを補聴器を実際の生活環境でお試しいただいています。
ご自宅でテレビを見るとき。
ご家族との会話。
職場。
買い物。
友人との食事。
普段過ごしている環境の中で使ってみて初めて分かることがあります。
当社の延岡補聴器センターでは、
1週間から最長1か月、ご自宅や職場などで補聴器を試せる制度
をご案内しています。現在の公式サイトにも、この試聴制度を掲載しています。
「補聴器を買う」と決めてから相談する必要はありません。
「最近、少し聞き取りにくい気がする」
「自分の聞こえって、今どのくらいなんだろう?」
そんな段階からご相談ください。
ポスター一枚から改めて感じたこと
今回、お客様からいただいた
「もっと若いうちから着けてもいいんだ」
という言葉。
私たちにとっても、補聴器について改めて考えるきっかけになりました。
補聴器は、
「老いたことを認めるためのもの」ではなく、これからも人との会話や仕事、趣味を楽しむための選択肢の一つ。
そんなふうに考えていただける方が、少しずつ増えていけばいいなと思います。
聞こえについて気になることがありましたら、
SATOメガネ補聴器センター、延岡補聴器センターまでお気軽にご相談ください。
参考資料
・日本補聴器工業会「JapanTrak2022」
・シグニア補聴器「補聴器って何歳くらいから使うの?」
・シグニア補聴器「難聴のサイン」
